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日本ダービーとは多くの競馬ファン、関係者を酔わせる「極上の美酒」

   

2015日本ダービー@ワンアンドオンリー

 今年の日本ダービーも、いよいよ発走まで24時間を切った。

 いまパソコンに向かってこの記事を書いている訳だが、正直ソワソワしている。自分が関わった馬が出走する訳でもないのに、ただの一競馬ファンとしてレースを迎えるのに(苦笑)

 過去2年のダービーは、東京競馬場に赴き生観戦をしてきた。

 キズナの勝った第80回日本ダービーではエピファネイアを応援した。

 最後の直線、先頭に立ったエピファネイアの姿に「勝った!」と勝利を確信した瞬間、外からやってきた白い帽子の姿に唖然とし、レース後に発生した満場のユタカコールを複雑な想いで聞いていたことを覚えている。

 昨年のダービーでは紅一点、牝馬ながらにダービーへと挑戦したレッドリヴェールを応援する為に現地へ。輸送と暑さで消耗したリヴェールの姿に「厳しいだろうな・・・」と思いながらも応援。

 残念ながらリヴェールは12着と大敗する形となったが、ワンアンドオンリーで遂に悲願のダービー制覇を成し遂げた橋口弘次郎調教師の嬉しそうな姿に、心から良かったなと思えたことを良く覚えている。

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 今年のダービーは諸般の事情から現地には赴かず、恐らく大阪の自宅で観戦することになる予定だ。

 過去2年のように強烈な思い入れを抱く馬は存在せず、「今年は落ち着いて見れるな」と思っていたのだが、やはりレースが近づくと血が騒ぐのか落ち着かなくなってきた。

 よく「ホースマンにとって日本ダービーは最高に勝ちたいレース」と言われる。筆者もおよそ10年前まではホースマンの端くれだった。17歳の時から約10年間、厩務員として馬と共に日々を過ごした。

 ただ所属していたのが今のホッカイドウ競馬ということもあり、ダービーへの思い入れはそんなに強くなかったと思う。

 ホッカイドウ競馬にもダービーに相当する北海優駿というレースはあるのだが、正直そこまで意識はしなかったかな。ホッカイドウ競馬は2歳戦がメインということもあり、どちらかというとエーデルワイス賞や北海道2歳優駿の方が勝ちたかった気がする。

 そんな筆者の気持ちに大きな変化をもたらし、ダービーというレースを強烈に印象付けたのが、ホッカイドウ競馬が生んだ最大のスターであるコスモバルクだった。

 コスモバルクの活躍には正直熱くなった。2歳時にラジオたんぱ杯2歳ステークス(現・ホープフルS)を勝ち、年が明けて弥生賞を勝った時には「遂にホッカイドウの馬が天下を獲る時が来た!?」と柄にも無く熱くなった。

 残念ながら皐月賞はダイワメジャーに敗れ2着に終わるも、その当時の自分は「大丈夫、ダービーでは逆転できる!」と特に根拠も無く信じていたぐらい、コスモバルクの走りに夢中になっていた。

 自分の所属していた競馬場の馬が、そして自分が良く知る田部調教師、五十嵐冬樹騎手が日本競馬最高の栄誉に手の届く位置にいる。

 地方の人間にとって日本ダービーというレースは現実味の無い、夢のような存在だった。それが実は夢ではなく、実際に手の届く存在だと分かった時の喜び、高揚はちょっと言い表せないものがある。

 知ってのとおり、残念ながらコスモバルクはダービー馬の栄光には手が届かなかった。皐月賞ではダイワメジャー、ダービーではキングカメハメハと、今思えばライバルに恵まれ過ぎた感はある。だが一番の敗因は、大舞台の雰囲気に人も馬も呑まれてしまったことだろう。

 当時日本競馬に大きなムーブメントをもたらした地方競馬からの挑戦は、残念な形に終わってしまった。

 そのことはいま思い出しても無念の思いで一杯なのだが、このコスモバルクの挑戦により、日本ダービーの真の価値を実感することが出来たのは本当に良かったと思う。あの時の経験があったからこそ、私はいま日本ダービーという最高のレースに胸を躍らせているのだ。

 コスモバルクのダービー挑戦以来、このレースに関しては馬券を当てるのは二の次で、まずは一番勝って欲しいと思える馬の馬券を買うことにしている。そりゃ馬券が当たるにこしたことは無いのだが、このレースぐらいは応援したい馬と心中するのも悪くないのでは?と思っているのだ。

 今年応援したい馬は実は3頭いる。リアルスティール、サトノクラウン、そしてアダムスブリッジだ。1頭に絞るのは難しいので、もう3頭の3連複でも買おうかな?(笑)

 コスモバルクの走りによってダービーの真の魅力を気付いてから、既に10年以上の月日が流れた。

 いま一口を出資している2歳馬に、「来年のダービーにもしかしたら連れてってくれるかも?」と淡い期待を寄せる馬がいる。

 日本ダービーというレースは、回を重ねるごとに歴史に重みを増し、そして多くの人を酔わせてきた。今年も日本全国で、18頭の若き優駿たちが織り成す名勝負に心酔わす人が続出することだろう。

 明日は私もダービーという美酒で存分に酔いたいと思う。そして来年はまた現地で、愛馬の走りを肴に極上の美酒を飲み干したいものだ。

 - 競馬雑談

        
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