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人馬共に経験値が不足していたホッコータルマエ、ダートがまるで合わなかったエピファネイア ~2015ドバイWCレース回顧~

   

 現地時間の28日、アラブ首長国連邦ドバイのメイダン競馬場で行われたG1ドバイワールドカップ

 今年は日本からエピファネイアホッコータルマエという、芝路線とダート路線のトップホースが参戦。2011年のヴィクトワールピサ以来となる日本馬による勝利を狙ったのだが・・・。

 激戦を制し見事栄冠に輝いたのは、地元UAE所属馬の8歳馬プリンスビショップPrince Bishop。ホッコータルマエは5着、エピファネイアは9着という日本馬にとって厳しい結果となった。

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タフなメイダンダートにキツい流れ

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1000mの通過が日本式計測で59秒5。この日のメイダンダートの馬場状態を考えると結構キツい流れで、逃げたホッコータルマエにとっては相当厳しいレースになったのではないだろうか。

 レース全体の前後半の時計はというと、日本式だと前半1000mは59秒5、後半1000mは63秒2で走破している計算となる。前後半の差が4秒近いという、「幸騎手、ちょっと飛ばし過ぎだろ?」と思ってしまうペース配分となった。まあ本場のダート競馬らしい流れでは有ったと思うけどね。

 先行した馬にとって厳しいレース展開だったことは、レース結果にも現れている。勝ったプリンスビショップは道中は後ろから2頭目。3着のリーLeaは道中5番手で脚を溜めていた。

 先行勢で残ったのは3番手を追走していたカリフォルニアクロームCalifornia Chromeのみ。そこはさすが昨年のアメリカ2冠馬と言うべきだろうか。不利な展開の中でも素晴らしい粘り腰だったと思う

経験を糧に大輪の華を咲かせたプリンスビショップ

 勝ったプリンスビショップはドバイWC4度目の挑戦で念願の初制覇。今年で8歳と息の長い活躍を見せている同馬だが、本格化したのは昨年という典型的な晩成型の馬で、昨年はマクトゥームチャレンジR2(首G2)、マクトゥームチャレンジR3(首G1)を連勝して本番に挑んだが9着と惨敗。

 今年は同じローテを2着、2着という形で本番に登場してきており、さすがに前哨戦よりは格段にメンバーも強くなったので厳しいかな?と思ったのだが・・・。相当な持久力戦になって展開も向き、また豊富なレース経験がモノをいったのだろう。粘るカリフォルニアクロームを突き放すという、予想もしていなかった強さでの戴冠となった。

 この日のダートで行われたレースでは、スプリント戦のゴールデンシャヒーンを除き全て現地で前哨戦を使った馬たちが勝っている。今年から新装オープンとなったメイダンダートだが、やはり経験値の有無がレース結果に多大な影響を与えたのではなかろうか。

 プリンスビショップも前哨戦での経験を糧に、本番で大輪の華を咲かせた。来年以降は日本馬も前哨戦から腰を据えて挑まないと、好成績は望めないかもしれない。

健闘したホッコータルマエ

 結果は5着だが、ホッコータルマエは良く頑張ったと思う。あれだけ厳しい逃げを打って頑張れるとは思わなかった。

 前々から言ってるが、ホッコータルマエにとって一番力を出し切れるレース展開は、道中スローな流れからの上がりの速い競馬だと思う。こういう流れになると日本ではほぼ無敵の強さを誇っているホッコータルマエだが、道中息の入らない流れになると途端に崩れることが多い。

 そういう傾向から行くと、今回自分でレースを作ったとはいえ崩れるレース展開だったと思うのだが・・・。5着とはいえ、同馬のすぐ後ろを追走していた昨年のドバイWC覇者で、前哨戦のマクトゥームチャレンジR3の勝ち馬であるアフリカンストーリーAfrican Storyには先着しており、間違いなく大健闘と言える走りだったのではないだろうか。

 この結果を見ると、一度でも現地で前哨戦を幸騎手とのコンビで挑んでいれば粘り腰も増し、更なる好成績も期待出来た気がするだけにそこだけがちょっと残念かな。幸騎手もメイダンダートの感触をもう少し分かっていれば、もっと上手い逃げを打てたと思うだけにね。

 ただ昨年の大敗ぶりを考えると、ここまで立て直した陣営の努力は賞賛されるべきだろう。来年ももし挑戦するなら、今年以上の好成績を期待したい。

まるで良さが出なかったエピファネイア

 まさかあそこまで通用しないとは・・・。エピファネイアのダート挑戦は苦い結果に終わってしまった。

 最大の敗因は砂を被ったことによる戦意喪失だろうが、それ以前に本来馬なりで先行出来る筈のエピファネイアがスタートから全然行けなかった時点で、既に好走は望むべくも無かったのかも知れない。

 周囲の馬たちと比べてパワー不足なのか、走り慣れていない路面でしっかりと地面を掴んで走れなかったのかは分からないが、明らかにスピードに乗れていなかった。実際遅れ始めたのも場面も、ちょうど馬群が更なるペースアップを始めた場面であり、スピードに付いて行けなくなって気持ちが切れてしまったのだろう。

 最後はスミヨン騎手も無理することなく流し、先頭から大きく遅れてゴール板を通過したエピファネイア。競馬ファンにとっては衝撃的とも言える大敗だったが、レース後特に異常は無かったという報せ自体は幸いだったと思う。

 さすがにこれだけの大敗となると、ダートという選択肢は消滅することだろう。今後は芝路線一本で再起を計ることになる。

 とりあえず帰国してからの状態次第だろうが、次走は順調ならば宝塚記念ということになるだろうか。そして今年の最大目標はジャパンカップ連覇ということになるだろう。

 非常に残念な結果に終わった今回のドバイ遠征だが、この経験を何らかの糧とし、エピファネイアが更にパワーアップすることを同馬の大ファンの一人として期待している。

 - レース回顧, 海外競馬

        
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