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リアルインパクトが見せた素晴らしき勝負根性!火の出るような叩き合いを制し海外G1初制覇 ~2015ジョージライダーSレース回顧~

      2015/06/10

ゴール前、激しい叩き合いを見せるリアルインパクト

 現地時間の21日。オーストラリア・ローズヒルガーデンズ競馬場で行われたジョージライダーステークス(豪GⅠ)に出走した、日本のリアルインパクトワールドエース

 「ザ・チャンピオンシップス(The Championships)」とは、オーストラリア競馬(シドニー地区)のシーズンクライマックスに行われる一大イベント。そこで行われるドンカスター・ハンデ(豪GⅠ)を最大目標に、リアルインパクトとワールドエースの2頭は渡豪し調整を進められてきた。

 そして今回出走したジョージライダーSは、勝ち馬にドンカスターHの優先出走権が与えられるという重要な前哨戦。このレースを本番への足掛かりとするべく、地元勢も大挙して出走してきたのだが・・・。レース序盤から積極的に先手を奪い、そのまま先頭でゴール板を駆け抜けたのは、我らが日本のリアルインパクトだった。

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一旦交わされるも差し返す脅威の勝負根性をみせたリアルインパクト

 調教でも騎乗しておらず、全くのテン乗りだったジェームス・マクドナルド騎手。さてどうなることかと思ったが・・・、いやはや流石トップジョッキー。リアルインパクトの良さをフルに引き出すばかりか勝利までもたらしてくれた。本当にお見事と言うしかない。

 事前にリアルインパクトのレース映像は何度か見ていたと思うが、まさか全く触れたことのない馬で先手を奪って逃げるとは・・・。陣営からも前で競馬して欲しいぐらいのオーダーは出ていたと思うが、「逃げて欲しい」までは言ってなかっただろう。驚くべき勝負度胸というしかない。

 ディープインパクト産駒の一般的な特徴といえば俗にいう「切れる脚」だが、ディープ産駒でもリアルインパクトはちょっと異なるタイプである。一瞬でスパッと抜け出すような切れる脚ではなく、ジリジリとゴールまで粘り強く脚を使い続けるのが同馬の持ち味なのだ。

 その特徴を良く分かっていたマクドナルド騎手は、果敢に先手を奪いレースの主導権を握る。そして後続の他馬を引き付け過ぎることなく、まだコーナーの途中だった残り500m地点から追い出しを開始。

 鋭角で他馬が加速し辛い最終コーナーも上手くクリアすると、直線では1馬身ほどのリードを作って懸命に逃げ込みを計るが、内からクレイグ・ウイリアムズ騎手騎乗のクライテイリオン(Criterion)が勢いよく伸びてくる。

 ゴールまで残り100m。ここでクライテリオンに、一旦は交わされたリアルインパクト。「万事休すか・・・」ところが、そこでリアルインパクトの闘志に再び火が付く。馬体を併せるともう一度差し返すリアルインパクト!

 まさに火の出るような叩き合い。マクドナルド騎手の激に応え、リアルインパクトがグイっと首を伸ばしたところがゴールだった。

 昨年の阪神カップ以来の休み明けで、初の海外遠征の初戦。厳しい条件が並ぶ中で最上の結果を残したリアルインパクト。それは馬の力も当然だが、厩舎スタッフと騎手が最善を尽くしたからこそ掴み得た栄光だろう。本当にお見事と言うしかない。

 一叩きされた次走ドンカスターHでは更に状態を上げてくるだろう。同レースにおけるリアルインパクトのハンデは既に発表されており、55キロで出走する予定であった。しかし今回前哨戦を制したので、恐らく1キロ増の56キロのハンデを背負わされることになるだろう。

 1キロの斤量増は痛いところだが、そもそも今回のレースでは59キロを背負っていたので、実は次走は3キロ減で出走できる。これは結構大きいのではないだろうか。

 今回のレース結果を受け、リアルインパクトはドンカスターHの前売りで1番人気に躍り出たらしい。次走は更に注目されることになるが、更なる勲章を掴み取ってくれることを心から期待している。

ワールドエースにとってこの距離は忙しい気が・・・

 日本から挑戦したもう1頭、同じくディープインパクト産駒のワールドエースは11着に終わった。

 同馬もディープ産駒にしては切れるタイプじゃなく、前で受けて長く良い脚を使ってこそのタイプなので、スタートで前に行けなかった時点で厳しかったと思う。

 スタートもそんなに良くなかったし、何よりオーストラリアのこの路線の馬相手だとテンのダッシュ力が違う。例えばリアルインパクトは日本でもスプリント戦に参戦するなど、テンの速い競馬を何度も経験し鍛えられているから、この相手でもハナを切れるほどのダッシュ力を見せることが出来る。

 しかしワールドエースは本質的には中距離馬で、この距離で楽に先行できるほどのダッシュ力は持っていない。実際先行して押し切ったマイラーズCでも、最初の3ハロン自体は34秒9とそんなに速くなかった。

 そう考えるとここで後方に置かれる形になってしまったのも仕方ないだろう。4コーナー辺りでホール騎手も果敢に仕掛けていくものの、如何せんコーナーがキツくてスピードが乗らず、しかも外に振られてしまった。

 またそこからビュッと他馬を交わしていく脚も持ち合わせていないので、伸びそうで伸びないという形に・・・。実際逃げた馬が勝つようなレースだったので、後方から競馬を進めたワールドエースが伸び切れないのも当然といえば当然。何とも不完全燃焼なレースとなってしまった。

 今後はリアルインパクトと同じくドンカスターHが予定されているワールドエースだが、さすがにこの距離では多少の進展はあっても大逆転は難しいのではなかろうか?

 馬体的にもマイラーではなく中距離馬の造りをしているワールドエース。個人的には2000m以上のレースを視野に入れた方が良いのではないかと思うのだが・・・。池江調教師の考えが注目される。

 - レース回顧, 海外競馬

        
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