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【京都新聞杯回顧】サトノラーゼン、ポルトドートウィユの2頭はダービーでも期待

   

 JRA公式ラップ:12.3 – 10.7 – 12.2 – 12.1 – 12.1 – 12.6 – 12.5 – 11.9 – 11.4 – 11.9 – 11.6
 レース上がり  :4F 46.8 – 3F 34.9

 レース前半の1000m通過が59秒4、次の1ハロン12秒6を挟んで後半1000mは59秒3。

 皐月賞では逃げることが出来なかったスピリッツミノルがここでは逃げペースを作った訳だが、ラップを見ると良い逃げを打てたのではないだろうか。

 例年ほどの超高速馬場ではなかったとはいえ普通に速い時計の出る馬場だっただけに、ペース自体は平均ペースに近いものだったと思われる。緩くもなく速くもなく、各馬が地力を問われ易い流れになった訳で、今回の結果は素直に現時点の能力の証明として今後信頼しても良いのではなかろうか。

 レース後にレースレベルについて色々言われるのは毎年のことだが、個人的には過去の10年の京都新聞杯の中でも、今回は上位にランクできるレベルだったのではないかと思っている。

 勝ったサトノラーゼンと2着のポルトドートウィユの2頭がダービー本番へと向かうことになりそうだが、2頭とも勝ち負けはともかくとして掲示板は充分有るのではなかろうか。

 さて各馬について振り返ってみたい。

 まずは勝ったサトノラーゼンについてだが、見ての通り好位から正攻法の競馬をして直線押し切るという強い内容で、ここに来て急激に力を付けてきている印象を受ける。

 同馬は前走のはなみずき賞の時に現地で観ているのだが、非常に垢抜けた好馬体をしており、トモの大きさや筋肉の質も実に素晴らしかった。その時のインパクトが非常に残っていたので、ここでもまず勝ち負けになるだろうと思っていたが、期待通りの走りを見せてくれたと思う。

 ディープ産駒にしてはパワーのある馬なので時計の掛かる馬場もこなせるだろうが、基本はパンパンの良馬場の方が良いだろう。今回直線の入り口で馬場に脚を取られてノメっていたように、基本はキレイな馬場で走らせたいタイプかな。

 折り合いに関しては基本大丈夫なタイプだと思うが、ちょっと前向きなところが有るだけにあと1ハロン伸びてどうなるかは不安はある。あとどちらかというとマイラーよりの馬体の持ち主なので、根本的な距離不安は今後付きまとうかもしれない。

 ただダービーの行われる時期の東京競馬場は基本スタミナの要求されにくい高速馬場になることが多いので、当日晴れて良馬場だったらそこまで心配はいらないかも。

 先にも述べたように本番でも掲示板以上は充分期待できる実力の持ち主だけに、本番まで順調に行ってほしいところだ。

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 ポルトドートウィユはアルバートドックやトーセンバジルとの叩き合いを制して2着を確保。この2着でダービー出走に当確ランプが点ったわけで、アルバートドックとのハナ差は本当に大きかったね。

 武豊騎手はほぼ完璧に乗ったと思う。道中中団から前を見ながら競馬を進めて、4コーナーでは勝ったサトノの直後を進出。本人もこの位置取りには「やった!」と思ったんじゃないかな。

 ただサトノとポルトがほぼ同時に追い出した時、サトノに一瞬の内に突き放されたのが痛かった。瞬間的な加速力はサトノの方が上であり、ポルトは加速に手間取り2馬身ほど置かれてしまった。

 ただ長く脚を使うという点ではポルトの方が上なので、最後は一気に詰め寄ってきた訳だが・・・。直線に坂のない京都では脚が上がった馬でも惰性でゴールまで突っ走れるだけに、ポルトも最後も良く追い込んだが1/2馬身及ばなかった。

 こちらも晴れてダービー出走が叶うことになった訳だが、本番でも掲示板は充分期待できると思う。東京2400mの適性という点ではサトノラーゼン以上なので、乗り方一つで逆転も充分可能だろう。ただ勝ち負けまではさすがに厳しいかな。

 個人的にはG1級の素質の持ち主だと思うが、今のところ成長途上で本格化は来年以降だと思っている。さすがに現時点ではドゥラメンテやリアルスティール相手だと厳しいのではなかろうか。

 来年以降、期待通りの成長を遂げたら逆転も可能だと思うけどね。

 3着のアルバートドックは出来の良さが目立っていたね。デビュー当初は硬さが目立っていたが、時間が経つごとにディープ産駒らしい柔らかさとバネを感じさせるようになってきた。

 スタート直後にすぐ内を確認した藤岡康太騎手。その視線の先にはポルトドートウィユと武豊騎手がおり、すぐさま馬を寄せていったところを見るとポルトを目標にレースを運ぶプランだったのかも知れない。

 直線でポルトの外から襲い掛かった時には藤岡騎手の作戦がハマッたかと思ったが・・・。予想以上にポルトがしぶとかったことと、アルバートドックが一瞬しか脚の使えないタイプだったことが影響し、最後叩き合いで後塵を拝す結果になってしまった。

 人気的には健闘といえる結果かも知れないが、2着と3着では賞金加算という意味で雲泥の差があるだけに、陣営もこのハナ差は悔しいことだと思う。ただ一戦ごとに力を付けてきていることは間違いなく、秋に向けてこの悔しさを糧に馬を鍛えなおすことを期待したい。

 4着のトーセンバジルは不向きと思われる高速馬場で良く頑張ったという印象。

 結果的にディープインパクト産駒が上位3頭を占めたように、この時期の京都開催で非サンデー系種牡馬の仔がディープ産駒を負かすのは難しい。

 ましてやトーセンバジルは特に高速決着には不向きと思われるハービンジャー産駒。馬のスケールは大きいので期待半分、不安半分でレースを見ていたのだが・・・。想像以上に健闘した印象で、やっぱりこの馬は強いと思った。

 個人的には直線に坂のある中山や阪神内回り、そして機動力が要求される福島などに使ってきたら、例え重賞でも充分勝負になると思う。特にラジオNIKKEI賞などに出てきたら、相当な有力馬になるのでは?

 今のところハービンジャー産駒では1番スケールを感じる馬だけに、今後も順調に行って欲しいところである。

 3番人気で5着に終わったダノンリバティだが、後ろから競馬するのならまだしも先行してこの距離だとちょっと長いと思う。

 あと基本パワーが勝ってる馬なので、この時期の軽い京都の馬場は合わない。これが最後の直線に急坂のある阪神なら、坂の部分でパワーに任せて突き抜けるような競馬も可能だと思うけど、京都は基本スピードで一気に押し切れる馬が強いからね。

 今回仮に中団から競馬をしていたとしても、たぶん結果は変わらずに5着ぐらいだったと思う。そう考えると妥当な結果だったのではなかろうか。

 - レース回顧

        
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