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【NHKマイルC回顧】横山典弘が魅せた!絶妙な手綱捌きでクラリティスカイを勝利に導く

      2015/05/11

 JRA公式ラップ:12.4 – 11.1 – 11.8 – 11.9 – 12.1 – 11.1 – 11.3 – 11.8
 レース上がり  :4F 46.3 – 3F 34.2

 まずはレース全体の流れを馬場状態や展開などを考えながら振り返ってみたい。

 逃げて勝ってきた馬は存在するものの、どうしてもハナに拘るという馬は存在しなかった今年のNHKマイルカップ。

 なので戦前からそこまでハイペースにならないのではないかと考えていたが、実際のレースもおおよそ予想通りの流れになったと言えるだろう。

 レース前半3ハロン通過が35秒3、1000m通過が59秒3という時計は例年よりも時計の掛かる馬場だったことを考慮しても遅い流れで、はっきりとスローペースだったと言っていいだろう。

 なので常識的に考えれば先行馬が上位を独占してもおかしくなかったのだが、実際のところは1~2着馬こそ好位から競馬した馬が入線したものの、残りの3~5着は中団よりも後ろで競馬した馬が入線するという形に。

 何故このような結果になったかというと、2つの要因が考えられると思う。

 まずは今期の東京競馬場の芝の状態が例年よりも時計の掛かる馬場状態となっており、軽いスピードだけでは最後まで脚が続かない馬場となっていること。

 これは土曜日のレース終了後、府中市近辺で降った雨の影響もそれなりにあった筈だ。

 そしてもう一つは今回のレースラップの後半3ハロンの推移を見て頂きたいのだが、後半3ハロンの最初の区間である残り600-400m区間で11秒1という非常に速いラップを記録しており、殆どの馬が東京競馬場の長い直線の入り口地点から、既にラストスパートを開始していた。俗に言う早仕掛けの状態に陥っていた事だろう。

 特に2番目の要因である早仕掛けがレース全体に及ぼした影響は大きいと思う。これは後ほど各馬のレース振りを振り返る場面で詳しく述べるつもりだが、普通に考えれば早仕掛けを行えば行うほど、ゴール前では苦しくなり脚が上がってしまうのは当然だからだ。

 いくら道中スローで流れ脚を溜め込んだとしても、ゴール手前600mから全開スパートを実施して最後まで脚が持続する競走馬などいない。

 一説にはどのようなサラブレッドでも自身の最高速を繰り出せる距離は100~200m程であり、あとはその後の失速をどれだけ抑えられるかの部分で個体差が出て、それがレース結果に大きく影響する要因の一つとなる。

 なので今回のように道中スローで進んだとはいえ、勝負どころの部分で馬群全体が早仕掛けのような状態に陥ってしまった結果、スローなのに差しも決まるという不思議な競馬になってしまったことは、今回のレース結果を今後の予想の材料とする上で忘れずにおきたいところだ。

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 勝ったクラリティスカイは素晴らしい出来だったと思う。明らかにパドックで1頭目立っており、陣営のここに賭ける意気込みがそのまま出来の良さに現れていたように見えた。

 レースでは前走逃げた影響か、序盤からずっと行きたがっていた同馬。鞍上の横山典弘騎手も4コーナーまで手綱を引っ張りっきりだったが、ハミにもたれかからずに頭を上げて走っていたこと。そして気持ちは行きたがっていても一定のリズムでフォームを乱さずに走れていたことが、結果としてスタミナのロスを最小限に抑えられた要因だろう。

 この辺は鞍上の手綱の持ち方、コブシの使い方で破綻してもおかしくなかっただけに、さすが名手・横山典弘騎手といえると思う。

 そして横山騎手がもう一つ流石だなと思わせたのが、仕掛けどころのタイミングを間違わずベストのタイミングで追い出したことだろう。

 さきほどレース全体の流れが早仕掛けのような状態になっていたと述べたが、クラリティスカイと横山騎手はそのような流れの中でも冷静に対処。ギリギリまで仕掛けを我慢していた。

 横山騎手がクラリティスカイの態勢を整えながら進路を確保し、ゴーサインを送ったのがゴールまで残り400m少し手前。そこからジリジリと脚を使い、前を行くアルビアーノの脚が鈍り、伸びてきたクラリティスカイが交わし切った所がゴールだった。

 まさにクラリティスカイの末脚を一滴残らず絞り切ったという喩えがしっくり来るほど、絶妙なタイミングで追い出し結果を出してみせた横山騎手。先週の天皇賞に続き、「名手、横山典弘ここにあり!」と高らかに宣言するような好騎乗だったと思う。

 決して楽な流れではない中で、厳しい展開に屈しない底力と名手の手綱捌きで、見事G1タイトルを獲得して見せたクラリティスカイ。

 これぞ人馬一体と言える素晴らしいレース内容だったのではなかろうか。

 - レース回顧

        
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