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【オークス回顧】批判自体はされるべきだが・・・。川田騎手のレース後の発言に違和感

      2015/05/26

 今年のオークスの回顧記事もこれで4つ目。

 今までは上位3頭を中心に書いてきた訳だが、この記事ではそれ以外の馬たちのオークスについて簡単に振り返ってみたい。

 まずは13番人気と低評価ながらも、4着に好走したアースライズ

 この激走には正直驚いた人も多いだろう。当然筆者も驚いた。

 ただ激走する伏線が無かったわけではない。実際オークス前日にこのブログにアップした「オークス展望」の記事では、大穴を期待する存在としてアースライズを挙げている。

 同馬に関してはとにかく追い切りの動きが良かった。先週の栗東坂路はやや時計の掛かる状態だったのだが、そんなにパワー型でもないアースライズが脚取り軽く登坂し、終い12秒3を記録した時点で、状態に関しては相当良いという確信が持てた。

 それに馬体の造りも体重こそ440キロ台ながらも手足が長く、如何にも距離延長が良さそうなタイプだったアースライズ。桜花賞は極端なスプリント勝負で敗れただけで、しぶとい末脚を生かせれば見せ場は有るかと思ったが・・・。

 三浦騎手も上手く乗ったとはいえ、アンドリエッテを抑え込んだ末脚は見事。本当に頑張ったと思う。

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 後方から追い込んだアンドリエッテは5着。

 出来は非常に良かったと思う。身のこなし、毛ヅヤ、馬体の充実感全てにおいて高いレベルにあった。思わず一目見て、「素晴らしい仕上がりだな」と感嘆したほどだ。

 ただレースでは後方から良く追い込むも、流石に上位陣を飲み込むほどの末脚は使えずに5着。

 まあ直線を向いた時の位置取りを考えれば仕方がないのだが、レース後に鞍上・川田将雅騎手が発したコメントは正直如何なものか?と思わざるを得ない。ここでそのコメントを以下に引用してみよう。

5着 アンドリエッテ(川田騎手)
「ゲートであれだけ待たされてしまっては……。馬の気がなくなってしまったようで、テンから進んでいきませんでした。見てもらってもわかる通り、奇数枠の馬で掲示板に乗ったのは僕の馬だけでしょう。可哀想な競馬でした」※競馬ラボより抜粋

 待たされてしまってリズムが狂ってしまったのは分かる。実際影響を受けた馬も何頭か居ただろう。また須貝厩舎所属馬はたしかにゲートで悪さするイメージがあり、言いたくなる気持ちも分からないでもない。

 ただコメントを見てるとアンドリエッテがポジションを取れなかったのは、全てゲートで待たされたせいと言っているように映るのだが、本当にそうだろうか?レース動画を見直すととてもそうは思えない。

 そもそもゲートの出は悪くなかった。ここで押して行けばそれなりのポジションを取ることは可能だったろう。ただ川田騎手は全く手を動かさずに、馬の行く気に任せていた。本当にポジションを取る意図が有ったのか?

 その後少し馬群に離されそうになったので軽くハミをかけて促しているが、アンドリエッテはそれに反応し少しスピードを上げている。ちゃんと前に進んでいるのだが?彼はあの時馬上で何を感じていたのだろう。

 そもそもアンドリエッテという馬はデビューからこのレースまで、ずっと後方からの競馬しかやってきていない馬だ。2着に入ったチューリップ賞でも、前走の桜花賞でも道中は最後方に近い位置で競馬をしている。

 いわば競馬とは後ろから行うものとアンドリエッテは経験上思っている可能性が高い訳で、そのような馬がゲートを出て自分から進んでいくだろうか?人間が促してやらないと前に行くわけないと思うのだが?

 今回の川田騎手のコメントは、個人的にはゲートの出来事を利用した体の良い言い訳としか思えない。そもそも気が抜けていたのなら、直線であれほどの末脚は使えないだろう。

 もし100歩譲ってあの出来事でアンドリエッテの行く気が削がれていたとしても、では川田騎手はレース中何をしていたのか?アンドリエッテの気持ちが萎えていたのなら、再び奮い起こす努力をするのが騎手の役目ではないだろうか?

 馬が可哀想だとコメントしておきながら、その馬のために何もしなかった川田騎手。クルミナル陣営のことを色々言う前に、まず自分自身がどうだったのか考えてもらいたいところである。

 4番人気のココロノアイは7着。

 ファトパドックであまり毛ヅヤを良く感じなかったり、坂路での追い切りパターンが今までとは異なっていたので状態を懸念していたのだが、パドックで見た仕上り自体は良かったと思う。毛ヅヤも光ってたし馬体にもちゃんとボリュームが感じられた。

 レースでも横山典弘騎手はほぼ完璧に乗ったと思う。理想を言えばもう一列前のポジションが欲しかったかのかも知れないが、直線ではスムーズに外に出せていたし、あれ以上の競馬内容は中々難しいのではなかろうか。

 そんな展開でも最後は伸びあぐねたココロノアイ。高速馬場となり瞬発力やトップスピードの差が如実に出た印象を受けた。ジリジリと伸びては来てるんだけどね。

 やっぱり軽い馬場での切れ味勝負ではディープ産駒相手では分が悪いと言うことだろう。時計の掛かる中山や阪神で見直したいところだ。

 5番人気のクイーンズリングは9着。

 こちらも仕上がりは良かったし直線では脚を使っているんだけどね。どうしても道中後方の位置取りになるだけに、いくら直線が長くても馬場が軽いと追い込みきれないと言うことだろう。

 あとゴール前でアンドリエッテの川田騎手に反則スレスレのところで進路をカットされ、ブレーキを踏んだ影響もここまで着順が下がった要因の一つかな。

 桜花賞馬レッツゴードンキは10着。

 この馬の敗因については明らかだろう。体調とか適性とか言う前に、レース前半からあれだけ折り合いを欠けばゴールまで息が持つ筈がない。久々に岩田騎手のジェットスキーを見たなという印象だ(苦笑)

 こちらもゲートで待たされたクチなので、待たされている内にテンションが上がってしまったのかも知れないが、そもそもレッツゴードンキという馬は前に馬がいると抜きたがる馬なのだと思う。

 チューリップ賞の時も最初は控える構えだったが、途中からガツンと行きたがりそのまま先頭に踊り出て逃げる形となった。そして圧勝した桜花賞でも先手を奪い、結果それが功を奏して桜花賞馬の栄冠に輝いている。

 もともと行きたがるところがある上に、ここ2戦逃げて競馬をしている訳で、そりゃ行きたがるなという方が無茶な相談だろう。競馬は逃げて行うものと教育してきたに等しいのにだ。

 おそらくゲート入りのアクシデントがなくても、あのような形になったら程度の差はあれ折り合いは欠いた筈。控える競馬を選択した時点で、好走は望めなかったと結論付けて良いのではなかろうか。

 - レース回顧

        
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