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ノンコノユメの今後の可能性 / ユニコーンS回顧

   

 競馬ファンの中で追い込みが嫌いという人は恐らく少数派だと思う。

 古くはシービークロスやミスターシービー、マティリアルやフレッシュボイス。筆者が競馬を始めた1990年代ならヒシアマゾンのクリスタルCやブロードアピールの根岸S。最近ならディープインパクトやハープスター。

 世界に目を向ければ史上最強馬と謳われたダンシングブレーヴなど、いつの時代も追い込み馬はその鮮烈な末脚で多くの競馬ファンを魅了してきた。

 21日、東京競馬場で行われた3歳馬限定のダート重賞「第20回 ユニコーンステークス(G3)」。

 このレースを制したノンコノユメが見せたレース振りも、また多くの競馬ファンを魅了する見事な追い込み劇であった。

 また1頭、日本競馬に誕生した個性派競走馬であるノンコノユメのユニコーンSを振り返ってみたい。

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パドック:不安点が解消され素晴らしい仕上がり

 レース前のフォトパドックでは腰の甘さを感じさせたノンコノユメだが、当日のパドックではその不安は微塵も感じさせないほど背腰がパンとしていて驚いた。

 背中は緊張感が漲り、腰の位置は歩いていても一定の位置からまるで動かず。身体全体の身のこなしをみても脚の運びは軽さとキレを感じさせ実にスムーズ。飛節も澱みなく伸びて後ろまで蹴れていた。

 筋肉の付き方もコテコテのダート馬という感じではなく、必要なところにのみ筋肉を搭載した如何にも高速ダート馬と言えるもの。ぶっちゃけ渋った芝なら充分やれるんじゃないかというほどの軽さを感じさせた。

 どこをとってもケチを付ける余地が無い仕上がりで、これほどの仕上げはG1でもない限りなかなか見られない。厩舎サイドが非常に良い仕事をしたなという印象を強く持った。

レース:一瞬ヒヤッとしたが他馬とは別格の末脚

 この日のダートは雨が降っていた影響で軽く先行馬が残り易い状態。

 それだけに追い込み馬であるノンコノユメにとって展開が好走の鍵を握ると思っていたが、天は彼に味方したようだ。まさかあれほど息の入らない流れになるとはね。

 前半3ハロン通過が34秒5、1000m通過が58秒9。これは過去のユニコーンSの歴史を振り返ってもかなり速い部類のペースになる。こうなるといくら先行馬に有利な馬場と言っても、さすがに最後まで押し切るのは厳しくなる。

 レース序盤はいつものように後方を追走。4コーナーで馬群に取り付くと、直線では外に持ち出すルメール騎手。

 直線入り口で前が壁になった時はヒヤッとしたが、目の前がアルタイルだったのはノンコノユメにとって幸運だった。アルタイルと一緒に伸びることで自然と進路も開き、いつでも抜け出せる態勢を作れたノンコノユメ。

 ここでは怪我の功名とはいえ、一瞬息を入れられたのも良かっただろう。再度外に持ち出されてからの伸び脚は別格で、一瞬の内に前を捉えるとあっという間に後続を突き放し、最後は2着のノボバカラに2馬身半差を付ける完勝だった。

まとめ

 見事重賞初制覇を強烈なインパクトで飾ったノンコノユメだが、脚質が脚質だけに今後他の競馬場で同じパフォーマンスが発揮できるかというと、残念ながら少々疑問符が付く。

 4走前の中山で後方から捲くって勝っているように、単純な追い込み馬よりも自在性はあるようだが、コーナーワークそのものはそんなに上手い感じはしない。

 例えば次走として有力視される大井競馬場は中山よりもコーナーがキツイ印象なので、そこでスムーズに加速できるのか?無理をすれば可能かもしれないが、強引な加速をするとその分最後の直線での伸び脚に影響が出るだろう。

 ここ数戦の伸び脚を見ていると東京競馬場でこその馬に思えてしまうだけに、他の競馬場でのレースはどうしてもマイナスに映る。同世代の中では能力が上なのでそれでも勝ってしまいそうだが、今後古馬との戦いになった時にどうなるかだろう。

 かといって脚質転換することはノンコノユメの良さを消すことに繋がるだけに・・・。さて、どうなるだろうか。

 - レース回顧

        
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