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【安田記念】モーリス 東京コースとの相性は最悪

   

 今週行われるG1安田記念。おそらく1番人気は3連勝中のモーリスだろう。

 3戦共に他馬を圧倒するパフォーマンスを見せ付けてきたモーリス。今年絶好調で、先週のダービーではあわやワンツーフィニッシュか!?という大活躍を見せている堀宣行厩舎所属馬ということで、安田記念では更に注目を集めるだろう。

 果たしてモーリスは安田記念でも今までのようなパフォーマンスを発揮出来るのか?この記事ではそれについて考えてみたい。

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東京競馬場との相性が最悪なスクリーンヒーロー産駒

 モーリスの安田記念を語る上で欠かせないのが、「スクリーンヒーロー産駒が府中で勝てるのか?」という点だと思う。筆者も一番引っかかっているのがその点だ。

 正直データ的にはスクリーンヒーロー産駒にとって、東京競馬場との相性は最悪と言っていい。今年は未だに芝では未勝利だし、産駒がデビューして今年で3年目だが54戦して僅かに1勝と、驚くほどの適性の無さを示しているのだ。

 ちなみに同じ左回りで直線の長い新潟競馬場との相性も悪く、こちらは32戦して未勝利という体たらく。

 2場とも最後の直線では上がりが速くなり易い競馬場だが、このデータから察するに、速い脚を長く使う競馬はスクリーンヒーロー産駒にとって最も苦手と結論付けても良いのかも知れない。

 そういう傾向はもともと父のグラスワンダーにもあり、同父の産駒もこの2場ではあまり良い成績を残していない。ロベルト系共通の特徴として、サンデー系と比べると脚が短く身体も硬いという特徴があり、この特徴を生かしてコーナーのきつい阪神内回りや中山などで捲くる競馬で高いパフォーマンスを見せる傾向がある。

 モーリスが今まで記録した5勝は、全てコーナーのきついコースで挙げたものだ。昨今の3連勝は全て中山だし、デビュー勝ちした京都1400mも内回り、2勝目を挙げた万両賞も阪神内回り1400mだった。

 逆に広いコースで行われたレースを見てみると、東京競馬場で行われた京王杯2歳Sは6着、京都外回りのシンザン記念は5着、同じく外回りの京都新聞杯は7着とパッとしない。

 本格化前とはいえ、ここまで血統通りの成績となっていることを考えると、データ的にはモーリスを安田記念で買える材料は皆無と言えるのではなかろうか。

中山や阪神なら既にG1を勝てる実力

 ただ「では安田記念ではモーリスは完消しで良いのか!?」と問われると、「ちょっと待って・・・」と答えたくなる自分がいるのである。

 データ的には最悪、普通なら消したくなるほどの相性の悪さを誇るモーリスだが、堀厩舎に転厩してから3戦、ここまでモーリスが見せ付けてきたパフォーマンスを考えると、「データ的に相性悪いからと安易に消すのは危険じゃないか?」と思ってしまう自分がいる。

 それほどにこの3連勝でモーリスが示してきた強さは圧倒的だった。若潮賞・スピカSも強い内容だったが、なにより圧巻だったのは前走のダービー卿CT。上がり33秒0も驚異的だが、何よりも中山名物の急坂が待ち受ける最後の1ハロンを、スローペースでも無かったのに10秒8(推定)で駆け抜ける馬など今まで見たことがなかった。

 この1点だけを取っても、「他のスクリーンヒーロー産駒と同じように考えてはダメなのでは?」と思わずには居られない。少なくとも中山や阪神ならば、余裕でG1を勝てる能力は既に備わっていると思う。

 考えてみれば2歳時の京王杯2歳Sでも、レースの上がりが34秒5のところを自身は33秒1の脚を使い追い込んできている。長い直線で全く脚を使えない訳ではないのだ。

 ただ最大のネックはその脚質だろう。モーリスはスタートが下手な馬で、ここ3戦も全て出遅れている。ただ二の脚が無いわけではなく、若潮賞ではすぐさま好位に付けるなどある程度ならリカバリー可能なのだが、ここ2戦コンビを組む戸崎騎手はそういったことはせず、後ろからの競馬をしている。それで結果が出ている以上、本番でも後ろからの競馬を選択する可能性は高い。

 そうなると今の前が止まり辛い東京競馬場だと厳しい。たとえモーリスがディープインパクト産駒だったとしても、追い込むのは至難の業だろう。先行馬が総崩れとなるぐらいのハイペースとならなければ。

 ただ今回の安田記念のメンバーを見ていると、是が非でもハナを奪いたいという馬は存在しない。ミッキーアイルは脚質転換が成功してしまったし、ケイアイエレガントもヴィクトリアマイルで見せたように2番手からの競馬は可能だ。

 おそらく武豊騎手騎乗のカレンブラックヒルが先手を奪うことになりそうだが、武豊騎手が自分の馬に不利になるペースメイクをする筈がなく・・・。恐らく平均ペースの競馬となろう。

 そうなると今までと同じ競馬をしていては厳しい。少なくとも直線入り口で先頭と5馬身以上離れていたら、追い込み届かずといったシーンを見る可能性は急上昇する筈。

 データ的にも戦法的にも苦戦必至と出たモーリスだが、果たして川田騎手はどのような競馬を見せるのか?その手綱捌きに注目したい。

 - 追い切り

        
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