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ペルシアンナイト 不振に喘ぐ父にとって待望のクラシック候補誕生!? ~2017アーリントンC回顧~

   

 ペルシアンナイトが思った以上に強かったというのが第一印象だろうか。

 開幕週の阪神芝1600mで行われた3歳馬による重賞「第26回 アーリントンカップ(GⅢ)」。

 人気のハービンジャー産駒ペルシアンナイトが2着のレッドアンシェルに3馬身差を付けて快勝。

 この勝利で一躍クラシック路線に名乗りを上げる形となったペルシアンナイトだが、導入直後は牧場サイドにかなり期待されていたものの、付けられた繁殖牝馬のレベルに見合うとは言える活躍を出来ていなかった父ハービンジャーにとって、ようやく「これは!?」と期待できる待望の産駒登場となったのではないだろうか。

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ハービンジャーらしくない馬体のペルシアンナイト

 今回初めてペルシアンナイトをパドックで生で観た訳だが、ハービンジャー産駒によく見られる短足気味で丸っこい馬体ではなく、手足の長いスラッとした馬体をしていたことにまず驚かされた。これはたぶん母系の血の影響なんだと思う。

 この時期の3歳馬は成長期にあると言うこともあり、パドックでも馬によって成長レベルの差が大きく異なることが珍しくないけど、ペルシアンナイトは程よい曲線で成長して行っている印象で、幼児体型を思わせる部分は完全に抜け出し、かなり大人びつつあるという印象だった。

 といっても早熟という訳ではなく、まだまだ底を見せていない感じは持ち合わせていた同馬。かなり雰囲気を感じさせる馬体で、事前の印象と異なる姿に正直困惑させられたほど。

 「父親がハービンジャーでなければ間違いなくクラシック候補なんだけどな」

 戦前に抱いたこの印象が良い意味で間違いであることを思い知らされるのに、時間はそんなに必要なかったですね(苦笑)

 レース自体は思った以上に締まった流れになったなという印象。

 最初の3ハロン通過は35秒3と平均的な流れとなったが、その後人気の一角であるミラアイトーンが折り合いを欠いて制御不能気味となり、抑えきれずに先頭に並びかける形に。

 これでレースを作っていたカロスとレヴァンテライアンがペースを落とせなくなり、その後も11秒9-11秒9と緩みの無い流れとなる。

 後ろから競馬をしていたペルシアンナイトと、2着のレッドアンシェルにとってこれは僥倖だっただろう。

 特にペルシアンナイトにとっては自身の長い手足が持つアドバンテージ(大きなストライドによる持続的な末脚)を生かせる形となったわけだから、鞍上のミルコ・デムーロ騎手も「しめしめ」と思いながらレースを眺めていたのではなかろうか。

 しかし展開が向いたと言えども、直線に向いて先頭に踊りだすまでの脚は見事だった。大きなストライドを持つ馬は長く脚を使える半面、一瞬の切れ味というか瞬発力(加速力と言い換えても良い)に欠ける事が往々あるものだが、同馬は瞬発力でも他馬を凌駕していた。

 レースの上がりが35秒0という流れの中、自身は34秒0と1秒上回る脚を見せたペルシアンナイト。このレース34秒台の脚を見せたのは2着のレッドアンシェルと同馬の2頭だけで、その他は軒並み35秒台なのだからこれも大きく評価して良い。

 速い上がり、トップスピードに欠けるとよく言われるハービンジャー産駒が、この時期の阪神マイル戦でこれだけのパフォーマンスを見せられるのだから大したもの。流石に超高速馬場でキレッキレのディープ産駒と上がり勝負をしたら不利なのは間違いないだろうが、緩まない流れで持続力勝負となったらクラシックでもかなり良いところに行くのでは?

 鞍上のミルコも「2000mまでは持つ」とレース後コメントしているし、皐月賞は基本締まった流れになることが多いので、NHKマイルCよりはペルシアンナイトに向きそう。

 粒ぞろいの牝馬クラシック路線に比べると牡馬はまだまだ役者が不足気味な印象なので、ここは皐月賞を盛り上げる意味でも参戦に期待したいところだ。

欧州の名血は古馬になって開花か

 あと2着のレッドアンシェルについても少し。

 パドックでかなりうるさかったので時間が経つ事に人気を落としていったレッドアンシェルだが、ぶっちゃけ2歳時のもみじSの頃からこんな印象で、朝日杯の時はもっとテンション高かったので、それに比べればパッシュファイヤーを付けていた分マシだったかな。

 それでも周回を重ねるごとに汗が滴るようになったのには流石に心配になったけどね(苦笑)

 ただパドックではうるさいものの、いざ馬場に出たら気持ちのコントロールが利くのが同馬の良いところ。レースでは如何にも優等生という感じで浜中騎手の指示に従ってスムーズに追走できていたし、直線でも勝ち馬に次ぐ末脚でしっかり2着を確保したのだから、マズマズの結果といえるのではないだろうか。

 牡馬にしては小柄だがバランスの良い馬体をしているレッドアンシェル。

 この血統は基本晩成傾向が強いし、気性的にもまだまだ成長の余地を大きく残しているので、春よりも秋、もっと言えば3歳よりも古馬になってから面白い馬だと思う。

 今でもマイル路線なら相手次第で勝ち負けを演じる能力は見せているが、秋以降更に大きく羽ばたく可能性を見せている同馬の今後に注目したい。

 - レース回顧

        
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