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クイーンズリングは桜花賞で通用するのか ~2015フィリーズレビューレース回顧~

      2015/03/24

 15日に行われた重賞「第49回 フィリーズレビュー(GⅡ 芝1400m)」

 桜花賞とは舞台設定が異なる為にあまり本番には繋がらないレースだが、今年は2戦2勝の無敗馬クイーンズリングが快勝。

 そのレース内容、未知の魅力から本番への期待を抱かせるレースとなった。

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馬場差を考えるとそこそこ締まったレースに

 JRA公式ラップ:12.2 – 11.0 – 11.5 – 12.0 – 11.7 – 11.8 – 12.3
 上がり     :4F 47.8 – 3F 35.8

 前半3ハロン通過が34秒7。通常の馬場状態なら平均ペースかやや遅いぐらいだが、この春の阪神開催は雨が続き馬場が緩い状態が続いている。

 この週も週中に雨が降っており、また気温もそんなに上がらず馬場の回復が遅い状態だった。

 このレースの2つ前に行われた淡路特別でも、少頭数とはいえ芝2200mの古馬1000万下特別で2分15秒0と結構時計が掛かっている。距離が違うので単純比較は出来ない部分はあるが、標準の馬場よりも1秒から1秒半ほどは時計の掛かる馬場だったのではないだろうか。

 そう考えると決して緩いペースだったわけでもなく、上位を差し・追い込み勢が占めた事実からも先行馬には少々厳しい流れだったかもしれない。

1着クイーンズリング

 マイナス20キロと大きく馬体を減らして登場してきたが、数字ほど細くは見えなかったかな。数字を見てから馬体を見ると、「ちょっと細いかな?」と思う程度の仕上がりだったと思う。

 マンハッタンカフェ産駒だが、同馬にありがちな筋肉隆々としたパワフルな馬体の持ち主ではなく、スラッとした芝で切れそうな馬体をしていたのが印象的だった。これは同じマンハッタンカフェ産駒のルージュバックと共通した部分だろう。

 ただルージュバックと比べると、トモ(後肢)部分の筋肉の付き方が劣っていたかな。特にお尻の上の部分の筋肉が付いていなくて、随分な斜尻だった。素質は高いものを感じさせたが全体的にまだまだ成長途上といった面も見せていて、「まだまだこれからの馬かな~」と言うのが、パドックを見た正直な印象だった。

 あとテンションが妙に高かったにも気になったね。周回を重ねるごとに頭を上下に激しく振るようになり、結構担当者を困らせていた。騎乗したミルコ・デムーロ騎手もレース後「気性の激しい馬」とコメントしており、もしかしたらその激しさが大幅な馬体減に繋がったのかも?

 本番では更にテンションが高くなっていないか?それに馬体が減っていないかに注目したいかな。

 レースは展開が向いたにせよ大外を回っての差し切り。強い競馬だったと思う。

 スタートがあまり出なかったのはタイミングかな。ただ少しトモに弱い面があるので、この忙しい距離で出していくと末脚の切れが鈍ってしまう可能性はある。なので今回デムーロ騎手がとった後方からの競馬は、結果的にクイーンズリングに合っていた感じはする。

 印象的だったのは4コーナーの仕掛けどころでムチが一発入ったところ。道中は折り合いを欠く一歩手前ぐらいな感じの勢いで追走していたが、肝心の勝負どころになると反応が鈍かったのだろうか?すかさずムチを入れたデムーロ騎手は流石だったが、たぶん気性的な面から反応が鈍かった感じがするだけに、一筋縄ではいかない気性の持ち主のような気もした。

 これで3戦3勝と無敗記録を伸ばした訳だが、さすがに本番となると更なる成長がないと厳しい気はする。アンカツさんもツイッターで言ってたけど、ここはメンバーが一枚落ちだったからね。ただ未知の可能性を秘めていることは否定できない。

 晴れて重賞初制覇を果たした吉村調教師が、桜花賞までに同馬を更に上のステージに導くことが出来るか?調教師と厩舎スタッフの手腕が問われる挑戦となりそうだ。

2着ペルフィカ

 ちょっとチャカついてはいたけど、仕上がりは良かったと思う。マイナス6キロも許容範囲で馬体はスカッとしていた。ただこれ以上は減らしたくないかな。

 道中は後方からの競馬。これもクイーンズリングと同じで展開が向いたと思う。特にこちらは4コーナーでも内ラチ沿いを回り、直線でも逃げたウイッシュハピネスを内から交わして追い込むという、非常にロスの無い競馬をしてのけた。

 いわば理想的な競馬をして、それでもクイーンズリングには3/4馬身差及ばなかった訳で、2頭の間には着差以上の力差があるのは間違いない。そう考えると本番では余程展開が嵌らない限り、厳しい競馬を強いられるのは間違いないと思う。

3着ムーンエクスプレス

 阪神JF以来の出走だったが、馬は仕上がっていたと思う。ただ成長という観点では物足りない感じで、筋肉も付ききっていない。アドマイヤムーン産駒は意外と細身でパワーのない馬が多いのだが、正直もう少し馬体に厚みが出て欲しいとは思った。

 レースでは積極的に先行して3着。先行馬が崩れる流れの中、1頭気を吐いたと言えるだろう。阪神JFもそうだったが、前に行くと実にしぶとい脚を使う印象だ。

 本番でもあまり激しい流れにならなければ、掲示板は期待出来るのではないだろうか。ただ馬券圏内となるとパンチ力不足な気がする。

7着レオパルディナ

 こちらも阪神JF以来だったが仕上がりは良かった。また今まではパドックで気性の激しいところを面に出すことが多かったが、今回はそういった面は見せずに良く我慢が利いていた。精神的にだいぶ成長したのだろう。

 それだけにレース内容に関しては悔やまれる。4コーナーまでは内ラチ沿いの好位を追走と申し分ない感じだったが、直線で前が壁になってしまい200mほど追えなくなってしまった。

 ようやく前が開いて追い出した時には、既に大勢は決着した後。スムーズだったら勝ち負けに絡んでいたことは間違いないだけに、桜花賞よりもここが勝負とコメントしていた陣営にとって悔やんでも悔やみきれない一戦となってしまった。

16着コートシャルマン

 仕上がりは悪くなかった。それだけに少々負け過ぎな気な感は否めない。

 これは推測だが、現状レース前半にちょっとでも脚を使ってしまうと、最後の末脚に大きな影響が出てしまうタイプなのかもしれない。同馬はハーツクライ産駒だが、若いうちのハーツクライ産駒にはそのような馬が多い気がする。

 あのジャスタウェイも、若いうちはいつもよりも前で競馬すると末脚に陰りを見せていた。年齢を重ねてトモがパンとしてからは、そのような位置で競馬しても破壊力抜群の末脚を繰り出すようになったが(代表的な例が2013年の天皇賞・秋)。

 コートシャルマンの母系は元々晩成よりなところがあるし、それに輪をかけてハーツクライも古馬になってよくなるタイプの種牡馬。3歳のこの時期で力勝負となると、少々厳しいところが出てしまうのかも知れない。

 今回の大敗でかなり評価を下げると思われるが、素質は確かなので長い目で見ていきたいところだ。

 - レース回顧

        
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