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リアルスティールが骨折 程度は軽く秋には復帰へ

   

リアルスティール@共同通信杯

 過去に競走馬を鍛え上げることを、刀匠が日本刀を研ぐ様に例えた人がいた。

 競走馬に極限の仕上げを施すということは、名工が日本刀を極限まで研ぎ澄まし、それこそ紙が触れただけでも切れてしまう程に磨き上げることに等しいのだと。

 確かにその通りかもしれない。過去に究極の仕上げというものを施された名馬たちは、どこか触れたら怪我しそうなそんな研ぎ澄まされた雰囲気を持っていた。そしてそういう雰囲気を持った馬が、大仕事を成し遂げてきた。

 ただ極限まで磨き上げるということは、当然デメリットも同時に生じる。名工によって極限まで磨き上げられ抜群の切れ味を持つに至った日本刀は、その切れ味と引き換えにちょっとした衝撃で砕け散ってしまうほどに脆くなってしまうのだ。

 2日、先日行われた日本ダービーに出走し4着に終わったリアルスティールが、レース中に左前脚の第一指骨に剥離骨折を負っていたことが判明。獣医により全治3ヶ月の診断が下されたことが、所属するJRAから発表された。

 戦前、管理する矢作芳人調教師は「ダービーを勝つ為にギリギリの仕上げを施した」とコメントしていたが、まさに刀匠が極限まで刀を磨き上げるように、矢作師もリアルスティールを鍛え上げたのだろう。

 しかし勝負は無常。師の渾身の仕上げを持ってしてもダービーには手が届かず、その仕上げと激走の代償としてリアルスティールは傷を負ってしまった。ただただ残念・・・。今はその言葉しか出てこない。

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 気になるリアルスティールの怪我の程度だが、JRAからは全治三ヶ月以上と発表されたものの、実情はそこまで酷い怪我ではないという。

 第一指骨というのは繋ぎ部分の骨のことなのだが、ここに軽く骨折線が入って骨膜が出ているだけというのが実情らしい。外科手術の必要もなく、ひと月もすれば運動できるようになるのではなかろうか。

 恐らく全治3ヶ月というのは、JRAからの見舞金を受け取るために設定したものだろう。実はこういうことは良くあるのだ。

 当初の予定よりは多少始動は遅れるかもしれないが、少なくとも秋の天皇賞には間に合うのではなかろうか。ちょうど良い休養と考えても問題無さそうである。

 各陣営が渾身の仕上げを施して挑むG1レースでは、兎角レース中の怪我が発生し易い。これはある意味仕方のないことで、今後も根絶は難しい問題だろう。こういう時に良く言われる「高速馬場が云々」などという単純な問題ではないのだ。

 競走馬はみな命を賭けてレースを戦っている。その事実を改めて心に深く刻みながら、1頭でも多くの競走馬が怪我なく競走生活を全うすることを願ってやまない。

 ダービー4着のリアルスティールが骨折 矢作師「問題ありません」 - スポーツニッポン

 ダービーは後方から直線勝負に懸けるも、舌を出して内へモタれてしまい本来の末脚を発揮できなかった。「今思えばラストで内にモタれて伸びなかったのは、その影響だったのかもしれません。ケガは軽微なもので、当初から夏は休ませる予定だったので何も問題はありません」と矢作師。

 - 競馬雑談

        
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